◆ アートブックラウンジ Vol.1:
版画挿入本の魅力

会期=2016年3月9日[水]―3月17日[木]
同時開催:「文承根展」
※日・月・祝日休廊


Gallery CAUTIONのディレクターである浜田宏司さんの企画・監修のもと、新たな展覧会シリーズを開催します(年4回開催予定)。

今までのコアなアートファン以外に、まだアートをコレクションしたことのないコレクタービギナーやそれこそアートに関心のなかった領域にまで足を運んでいただくようなテーマ設定を心がけます。企画に関しては、従来通りのときの忘れものならではのカテゴリー(建築家の作品など)に加えて、今までにときの忘れものが扱っていないアート以外のジャンルをテーマにした選書と作品をご覧いただく予定です。単に美術作品を鑑賞するだけではなく、関連書籍を通じて作品に対する理解を深めることが可能な場を提供したいと考えています。 第一回目の企画は、「アートブックラウンジ Vol.01 “版画挿入本の世界”」と題した展覧会を開催します。 アンディ・ウォーホル、 ジャスパー・ジョーンズ、 李禹煥、 文承根、 靉嘔、 大沢昌助、 ジョナスメカス、 磯崎新、 サム・フランシス、 フランチェスコ・クレメンテ、パウル・クレー、大竹伸朗、ほか合計20名以上の作家の版画作品が挿入された書籍を展示販売いたします。

版画挿入本に関しては、ときの忘れものの前身でもある現代版画センターが日本においてはパイオニアでありこの画廊が誇るべきアイデンティティーでもあると考えています。展覧会を通じて画廊の歴史を俯瞰しつつ、初心者でも比較的手が届きやすい価格帯のエディション作品をコレクションする機会を提供します。どうぞ、ご期待ください。

浜田宏司(アートブックラウンジ展キュレイター/ Gallery CAUTION ディレクター)

展覧会風景や出品リストはこちらをクリックしてください。(PCサイトへ)




■ 同時開催:「文承根展」
版画作品10点をご覧いただきます。

1947年石川県に生まれた文承根は、1960年代後半からほぼ独学で美術表現を開始し主に関西を中心に活動します。1968年弱冠21歳にして吉原治良に見出され具体展に出品し、翌1969年の第5回国際青年美術家展で受賞しました。それまでは「藤野登」として発表していたのですが、1971年からは「文承根(MOON SEUNG-KEUN ムン・スングン)」を名乗ります。 「具体」解散後は独自の表現を求め、京阪神地域を中心に個展を開催し、国内外のグループ展にも積極的に参加し、1970年前後に東京を中心に勃興した「もの派」と、80年代の「関西ニューウェーブ」 との狭間の時代において、油彩・水彩・版画から立体や写真・映像作品まで 幅広いジャンルでの制作を展開しました。 自身の病を見つめた上で、あらゆる技法や素材を試しながら作品を作り続けますが、1982年胆嚢癌により34歳の生涯を閉じました。 没後15年の2007年、京都国立近代美術館と千葉市美術館で開催された「文承根+八木正 1973-83の仕事」は、1980年代初頭にその才能を惜しまれながら夭折した二人の軌跡をたどる画期的な展覧会でした。 文承根が1970年代半ばから集中して制作された色を何層もぬり重ねた水彩や、街の一瞬の光景を撮影した写真を素材とした版画作品、油彩、立体、写真など幅広い分野において遺した作品は、深い批評性と高い完成度を示しており、いまさらながらその若い死が惜しまれたのでした。


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