◆ルイーズ・ニーヴェルスン展
会期=2016年7月5日[火]―7月23日[土] 12:00-19:00 ※日・月・祝日休廊


アメリカを代表する女性彫刻家であるルイーズ・ニーヴェルスンはウクライナのキエフに生まれ、幼少時にアメリカへ移住します。1950年代より主に黒で彩色した木製の箱状彫刻を制作し、独自の様式を確立します。以後20年以上にわたり一貫して黒い箱や廃物が増殖するかのような作品を制作し、世界各地で展覧会を開くほかパブリック・アートも手がけました。本展では大判の版画作品をご覧頂きます。スペースの関係から展示するのは7点ですが、シートの作品もご用意しておりますので、ご覧になりたい方はスタッフにお声掛けください。


●作家の言葉
創造性が私の生を形づくって来た。たとえば、窓の白いレースのカーテンは、私にとって、偉大な芸術作品と同じくらいに重要であった。カーテンのこの繊細さ、そこから漏れる陽の光り、その形態、その動き。そこから芸術について私が学んだものは、学校で学んだこと以上のものであった。私はこの部屋に10年でも坐っていることができる。眼さえ上げれば、私は奇跡をみているのだ、と感じることだってできるのだ。(中略) かつて私は、アフリカやアメリカ・インディアンの芸術を蒐集していた。それは、1931年のパリではじまった。人類博物館に連れてゆかれた私は、そこでアフリカ彫刻の展覧会をみた。仮面や全身像がならんでいた。私はそれらのひとつを手にとってみ、その力を眼のあたりにみた。これらの驚くべき彫刻は私に深い印象を与えた。私にはアフリカ彫刻を研究する必要など感じなかった。ただちに私はその力と一体となった。ニューヨークに戻ると私はよく地下鉄の駅へ降りてゆき、そこに立っている黒い支柱をながめ、それらの持つ力と強さとが私にはよくわかった。その支柱が私に対してまさしく何かをなしたのだ。それは、単に私が視たということではない。あの原始的な彫刻がなしたように、それはあたかも私にエネルギーを注ぎこんでくれるかのようであった。 こうした経験のすべてが私に教えてくれたのだ、芸術家は現存するもろもろの関係を認識し、そしてそれを捉えるのだ、ということを。 ルイーズ・ニーヴェルスン ※『ルイーズ・ネヴェルスン展』図録(1975年、南画廊)より転載

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■ ルイーズ・ニーヴェルスン Louise Berliawsky Nevelson(1900-1988)
1900年9月23日-1988年4月17日。 ウクライナ出身のアメリカ人彫刻家。本名はレア・ベルリャフスキー(Lerh Berliawsky)。




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