野口琢郎
《Landscape#32》
2014年
箔画(木パネル、漆、金・銀・プラチナ箔、石炭、樹脂、透明アクリル絵具)
227.3×145.5cm
サインあり
作家コメント
画像で見て頂くと一目瞭然ですが、まず一番目立っていた金地の盛り上げ部分を、部分的に残した以外はノミで全て剥がし、左下の水玉部分他、何ヶ所かもヤスリで表面を削りました。
ノミでパネルまで傷つけてしまった箇所はパテで補修し、削った部分にそれぞれまた地の漆を塗り直してから、密度にこだわってコツコツと箔押しをした結果、元の作品よりも質の高い、良い作品に仕上げる事ができました。不思議なもので、細部を描き密度が増した事で全体の迫力が増し、作品のサイズまで大きく感じます。
また、石炭によって黒い道を描いた事で、作品を寝かして俯瞰するとまるで本当の町を見渡しているようにも見えます。
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野口琢郎
Takuro NOGUCHI
1975年京都府生まれ。1997年京都造形芸術大学洋画科卒業。2000年長崎市にて写真家・東松照明の助手に就く。2001年京都西陣の生家に戻り、家業である箔屋野口の五代目を継ぐため修行に入る。その後も精力的に創作活動を続け、2004年の初個展以来毎年個展を開催している。
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