第378回 開廊30周年記念 塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション

Part 1 2025年6月5日(木)〜6月14日(土)
Part 2 2025年6月18日(水)〜6月28日(土)
11:00-19:00
※6月17日(火)に展示替え、日・月・祝日休廊



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塩見允枝子の2 回目となる展覧会「塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション」を開催します。
本展では、塩見允枝子の新作やインスタレーションを中心に、塩見が永年所蔵されてきたフルクサスの作品や資料を一挙公開します。
また、塩見作品をはじめフルクサス作家の作品・資料など約200点を掲載した作品集『塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション』(B5判、120 頁、日英併記、3,500円+税)を刊行します。本文では60年代における日本での塩見の活動についてインタヴューを収録しています。

塩見は幼少期よりピアノを習い、東京芸術大学音楽学部楽理科に入学。在学中より小杉武久氏らと「グループ・音楽」を結成。1964年にニューヨークへ渡り、フルクサスに参加しました。
「フルクサス」は、ジョージ・マチューナスが提唱した、既存の表現方法にとらわれない前衛芸術運動で、「誰でもアーティストになれ、何でもアーティストになり得る」という考えや、「日常の中に“芸術”を見出す」という精神で1962年から活動がはじまり、多くの作家を巻き込みました。日本からは塩見允枝子、オノ・ヨーコ、久保田成子、斎藤陽子の4人の女性アーティストが参加しています。
帰国後も、海外のフルクサスの催し物に参加する他、国内でもパフォーマンス、音楽作品の作曲、視覚詩など、ジャンルを超えた活動を続けています。

6月20日(金)16時〜17時半に、ギャラリートーク開催を開催します。

●ギャラリートーク
6月20日(金)16時〜17時半
参加費1,000円
ご予約はこちらから
※講師につきましては後日お知らせいたします
※ギャラリートーク開催中、参加者以外はご入場いただけませんので、ご承知おきください

出品作家:塩見允枝子、エリック・アンデルセン、フランチェスコ・コンツ、ジャン・デュピュイ、アルバート M. ファイン、ディック・ヒギンズ、アリス・ハッチンス、イジー・コラーシュ、ラリー・ミラー、ベン・パターソン、ディーター・ロット、トーマス・シュミット、ポール・シャリッツ、アンドレ・トート、イジー・ヴァロッホ、エメット・ウィリアムズ、ジョージ・マチューナス、アラン・カプロー、アル・ハンセン、ロベール・フィリウ、ヘンリー・フリント、ケン・フリードマン、アリソン・ノウルズ、オノ・ヨーコ、ナム・ジュン・パイク、ベン・ヴォーティエ ほか

作品集『開廊30周年記念 塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション』(限定版)
テキスト:塩見允枝子、編集・デザイン:柴田卓 ときの忘れもの 2025年 25.7×18.2cm 120P


刊行:2025年6月5日
テキスト:塩見允枝子
インタビュー:三上豊
編集・デザイン:柴田卓
翻訳:川村サリー
資料作成:尾立麗子、松下賢太
体裁:サイズB5判(25.7×18.2cm)、120頁、日本語・英語併記
発行:ときの忘れもの
・塩見允枝子/作品点数:62点
・フルクサス/作品・資料・ポスター等の点数:135点
限定:365部
価格3,500円+税
送料250円

塩見允枝子 SHIOMI Mieko
1938年岡山市生まれ。1961年東京芸術大学楽理科卒業。在学中より小杉武久氏らと「グループ・音楽」を結成し、即興演奏やテープ音楽の制作を行う。1963年ナム・ジュン・パイクによってフルクサスに紹介され、翌年マチューナスの招きでニューヨークへ渡る。1965年航空郵便による「スペイシャル・ポエム」のシリーズを開始し、10年間に9つのイヴェントを行う。一方、初期のイヴェント作品を発展させたパフォーマンス・アートを追求し、インターメディアへと至る。1970年大阪へ移住。以後、声と言葉を中心にした室内楽を多数作曲。 1990年ヴェニスのフルクサス・フェスティヴァルに招待されたことから欧米の作家達との交流が復活。

1992年ケルンでの「FLUXUS VIRUS」、1994年ニューヨークでのジョナス・メカスとパイクの共催による「SeOUL NYmAX」などに参加すると同時に、国内でも「フルクサス・メディア・オペラ」「フルクサス裁判」などのパフォーマンスや、「フルクサス・バランス」などの共同制作の視覚詩を企画する。

1995年パリのドンギュイ画廊、98年ケルンのフンデルトマルク画廊で個展。その他、欧米での幾つかのグループ展への出品やエディションの制作にも応じてきた。 2012年東京都現代美術館でのトーク&パフォーマンス「インターメディア/トランスメディア」で、一つのコンセプトを次々に異なった媒体で作品化していく「トランスメディア」という概念を提唱。 2022年にときの忘れものにて「塩見允枝子+フルクサス」を開催し、限定版カタログを刊行。2025年には「塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション」を開催し、限定版作品集を刊行。 音楽作品やパフォーマンスの他に、視覚詩、オブジェクト・ポエムなど作品は多岐にわたり、国内外の多くの美術館に所蔵されている。現在、京都市立芸術大学・芸術資源研究センター特別招聘研究員。