2004年7月〜の展覧会

弊廊「ときの忘れもの」の2004年7月〜の企画展・常設展のご案内を申し上げます。 

第114回企画展
◆K氏旧蔵作品オークション

2004年7月2日(金)〜4日(日)
12:00〜19:00

◆K氏旧蔵の美術作品100点(油彩、水彩、軸、彫刻、オブジェ、版画、挿画本)を、オークション(入札)で頒布します。。

1)入札方法1(ギャラリー会場での入札)
出品No.1〜No.60及びNo.100〜の作品を7月2日(金)〜4日(日)の三日間、ギャラリーに展示し、7月4日(日)19:00に入札を締切ります。締切後直ちに開札し、落札者に通知します。
ホームページにも全点の図版、データを6月27日から順次掲載します。
入札は会場での直接入札や、郵送、ファックス、ホームページからのメール入札もできます。落札方法は、最高価格を入札した方を落札者とし、最高入札金額と次点の入札金額との中間を落札金額とします。例えば、最高入札金額が50万円で、次点の方の入札金額が20万円だった場合、その中間の35万円が落札金額となります。リスクが少なく安心して入札できるよう配慮した方法です。
落札金額には別途消費税と、梱包送料(実費)が加算されます。

2)入札方法2(YAHOO! JAPANオークション)
出品No.61〜No.100まではヤフーオークションに出品します。
YAHOO! JAPANオークションへのアクセスの仕方は、ときの忘れもののホームページの扉上にある「マイ・オークション」をクリックしてください。
出品は6月20日(日)夜から順次開始しています。締切りは出品後1週間後です。
ときの忘れものヤフーオークションブース
http://auctions.yahoo.co.jp/jp/booth/tokinowasuremono

閲覧はどなたでも自由にできますが、入札には登録(月会費294円)が必要です。落札の決定は、ヤフーオークション規約に従って進められます。落札金額には別途消費税と、梱包送料(実費)が加算されます。
出品作品はギャラリー「ときの忘れもの」でもご覧になれます。

◆K氏旧蔵作品オークションについて
K氏が逝ってまもなく8年になる。エスペランチスト、美術評論家、児童画教育運動のリーダー、大学学長、美術館館長として多彩な活躍をされた。
「支持することは買うことだ」。戦前、欧米に遊学し西洋絵画の蒐集を始めた。北川民次、瑛九、オノ サト・トシノブら前衛画家たちとの親交から始まった日本の近現代美術のコレクショ ンは膨大で、今では多くの美術館にK氏旧蔵作品が収蔵されている。
自身は大コレクターでありながら、小コレクター運動を唱え、1957年には「版画友の会」を創設し60〜70年代の版画の時代を演出した。ヴェネツィア・ビエンナーレのコミッショナーとして池田満寿夫靉嘔ら若い世代を世界の舞台に押し上げた。
研究者としてはカタログ・レゾネの重要性を早くから説き、自ら監修・編纂者として、瑛九、北川民次、恩地孝四郎、小野忠重、木内克、飯野農夫也、森義利、ヘンリーミラー、ヘンリー杉本、靉嘔、古川龍生らの作品集、総目録の刊行に尽力した。
小田襄、高橋秀、若林奮、加藤昭男らの立体作家、竹久夢二、川上澄生ら創作版画家から、加納光於、難波田龍起、吉原英雄、泉茂、木村茂、磯辺行久、竹田鎮三郎、菅井汲、大浦信行、矢柳剛、小田まゆみ、ジミー鈴木、木村利三郎、殿敷侃、篠原佳尾、八木なぎさ、久保卓治らの現代作家、さらには西脇順三郎、桐谷逸夫ら異色作家まで、その蒐集範囲の広さは驚異的である。
ナム・ジュン・パイク、エメット・ウィリアムス、ディター・ロット、ジェラール・ティテュス=カルメル、セザンヌ、ミロ、マルケ、カンディンスキー、エーリッヒ・ヘッケル、マチス、スゴンザック、ビュッフェ、ジャン・アルプら海外作家も含め、K氏が蒐集した油彩、水彩、軸、彫刻、オブジェ、版画、挿画本から100点を選び出品します(色文字の作家は全て出品予定です)。


7月の展示

◆K氏旧蔵作品オークション マチス特集!!
1944年マチスの生前に刊行された「Pasiphae」という挿画本がありますが、その時収録されなかったヴァリエーション作品がマチスの死後、そのオリジナルの版を使用して1981年に同名の版画集として刊行されました。今回はその中から21点を出品いたします。
81年版では、44年版所収の作品の複数のヴァリエーションが収録されており、モチーフが単純化されていく様子を知ることができます。それらには、挿画以外にも装丁で使用された模様や文字も含まれていて、今回それらも出品されます。なお、落札された方には、この作品の資料をお付けいたします。
ヤフーオークションにて出品中
このとき使用された版は、出版後レイエ(版に傷をつけること)されており、刊行されたのは、このエディションのみですので、たいへん貴重な作品です。
すなわちマチス自身により制作されたオリジナル原版から限定100部刷られた版画であり、リプロダクション(複製)ではありません。
81年版の「Pasiphae」は、「Pasiphae」と「Chant de Minos」の2巻からなりますが、出品作は「Pasiphae」からのものです。

◆作品の紹介/アンリ・マチス(Henri Matisse)は、1869年フランスのル・カトー・カンブレジ生まれ。当初法律を学び、法律事務所に勤めたが、21歳の時に盲腸炎をこじらせて療養している間に絵を書き始め、1892年画家を志してパリに出る。エコール・デ・ボザールでギュスターヴ・モローに学び、そこでルオーやマルケらと知り合う。師モローの没後、ドラン、ヴラマンクらと交友関係を結ぶ。1905年のサロン・ドートンヌに出品した「帽子の女」はセンセーションを起こし、「野獣派」と呼ばれたが、その後、原色を使って単純化された独自の画風を築く。1941年以降、南仏ヴァンスに定住して切り紙絵に打ち込み、やがて傑作「ジャズ」を生んだ。ピカソと並び称される20世紀を代表する作家である。1954年ニース郊外シミェにて没す。

◆引き続き、日本有数の大コレクターだった「K氏旧蔵コレクショ ン」を順次出品します。
私たちの恩師であるK氏が逝ってまもなく8年になります。エスペランチスト、美術評論家、児童画教育運動のリーダー、大学学長、美術館館長として美術界に大きな足跡を残されました。戦前、欧米に遊学し、北川民次、瑛九、オノ サト・トシノブら前衛画家たちとの親交から始まった近現代美術のコレクショ ンは膨大で、多くの美術館にK氏旧蔵作品が収蔵されています。
自身は大コレクターでありながら「小コレクター運動」を唱え、1957年には「版画友の会」を創設し60〜70年代の版画の時代を演出、ヴェネ ツィア・ビエ ンナーレのコミッショナーとしてオノサト・トシノブ、池田満 寿夫、靉嘔らを世界の舞台に 送り出したことは特筆されるでしょう。
また研究者としてはカタログ・レゾネの重要性を早くから説き、自ら監修・編纂者 として、瑛九、北川民次、恩地孝四郎、小野忠重、木内克、飯野農夫也、森義 利、ヘンリーミラー、ヘンリー杉本、靉嘔らの作品集、 総目録の刊行に尽力されました。


◆新潟県、福井県の豪雨災害チャリティーオークション

新潟県、福井県の豪雨災害のチャリティーとして
「ときの忘れもの」より下記作品をヤフーオークションにて6点提供させて頂きました。








実際に当方担当者がボランティアとして復旧作業に参加し、
その被害の大きさを痛感し、チャリティーオークションを企画させていただきました。
ボランティア活動体験はこちらをご覧下さい。
http://www.tokinowasuremono.com/nicky/nicky.html

オークション終了後、落札金額の全額を、被災者の災害見舞金の口座に直接振り込んでください。

口座は下記参照下さい。
福井県災害対策本部
http://www.pref.fukui.jp/0718/mimai.html

新潟県災害対策本部
http://www.pref.niigata.jp/content/kinkyu/
の「梅雨前線豪雨被害義援金の受入れについて」
を参照して下さい。

当方では振込み確認ができませんので、振り込んだ事が分かる明細書等を
FAXにてお送り下さい。
03-3401-1604
FAXで確認が取れましたら作品を発送させて頂きます。
送料、ヤフー手数料は当方で全額負担いたします。

上記オークションは終了いたしました。

災害見舞金の総額は77,700円となりました。

落札金額より多くお振込み頂いた方もいらっしゃいました。
沢山のご参加ありがとうございました。

8月の展示
第115回企画展
◆第15回瑛九展/1936年画家の出発
 会期=2004年8月17日(火)〜9月11日(土)12:00〜19:00 日・月・祝日休廊

1936(昭和11)年新春「百点ほどの 印画紙による作品をつくった彼は、それを(略)大きなスーツケースにつめ、あたかもそれがずっと以前から決められていたスケジュールによるものであるかの如くに東京に向って発っていった。
2月7日の門司行の夜行列車に乗って・・・(山田光春『瑛九 評伝と作品』)」。宮崎から上京した杉田秀夫は久保貞次郎、 長谷川三郎、外山卯三郎らにその才能を見い出され、印画紙による作 品を「フォト・デッサン」と命名し、名も「Q Ei=瑛九」と名乗っ た。24歳の新たな出発であった。そのとき持参したフォト・デ ッサン(新発掘)など初期作品20点を出品します。なお8月10日〜9月 20日渋谷区立松濤美術館でも「瑛九展」が開催されます。
◆初期油彩

1)瑛九「アート作品 青」 1935年 油彩 28.5×23.7cm
   *山田光春作成『私家版・瑛九油絵作品写真集』1977年刊・所収
No.19には「作品 B」と記載。現存する瑛九の油彩作品の中では最も初期に属する。

◆1936年フォトデッサンの創始
  瑛九の友人で画家の山田光春は、瑛九没後は瑛九の顕彰に生涯を捧げ膨大な資料を集めて、1976年には労作『瑛九 評伝と作品』を刊行する(青龍洞)。また自ら全国を回り、瑛九作品の調査を行ない、1977年に『私家版・瑛九油絵作品写真集』を作成し、400点以上の油彩作品の図版とデータを収録した。これらは今にいたるも瑛九研究の基本文献として重要である。
山田の『瑛九 評伝と作品』や年譜に従えば、1936年(昭和11年)1月、24歳の杉田秀夫は印画紙を使った新しい作品を制作し、2月7日に約百点の印画紙の作品とそれまでに描きためたペンデッサンを大きなスーツケースにつめて上京します。2月10日に本郷元町の日本エスペラント学会事務所で久保貞次郎と再会し、翌11日市ヶ谷佐土原町の久保家を訪ねます。居合わせた久保の実弟小此木真三郎や三上英生がそれらの作品を見て感嘆します。その夜、杉田秀夫は久保家に泊まり、翌日(または翌々日)画家の長谷川三郎、評論家の外山卯三郎を訪ねます。若き天才の出現に驚いた二人は瑛九を支援することを決め、「フォトデッサン」「瑛九」という名称の決定がなされます。持参した印画紙の作品の中の10点(それに新たに制作した「表紙」を加えた11点)を作品集『眠りの理由』として刊行することが決まります。
早速、雑誌『みづゑ』3月号(373号)に、「瑛九」という名前で初めて、5点のフォトデッサンが1ページ大で大きく紹介されます。その中の1点が、日経の『瑛九作品集』35頁に収録した作品で、実はこの作品は『みづゑ』の見開き左頁に掲載されているのですが、今回右頁に掲載されている作品が遂に出てきました。下記(2)の(仮題・バリカン)です。日経の『瑛九作品集』の17頁下段真ん中に掲載してある作品です。このときは、実物はまだ見つかっていなかったので、『みづゑ』3月号から複写した写真を使いました。

2)瑛九(仮題・バリカン) 1936年 フォトデッサン 30.7×25.0cm   
  *作品左下に「Sugita Hideo/36-2」とサインと年記の記載あり
  *『みづゑ』1936年3月号(373号)に一ページ大で掲載。雑誌掲載の図版にはサインがなく、従って、サインは雑誌掲載後(雑誌用に撮影後)になされたものと思われる。
  *日本経済新聞社刊『瑛九作品集』35頁に収録、

3)瑛九(仮題・虫)  1936年  フォトデッサン 30.8×25.2cm   
  *作品裏面の右下に「Q Ei」、左下に「1936」とサインと年記の記載あり

4)瑛九(仮題・自転車) 1936年頃 フォトデッサン+着彩 25.3×30.4cm 
  *左下角に約1cm、及び左上角に約2cmの破れあり
  *作品裏面に「Q Ei」とサインの記載あり、色彩画家としての片鱗が既に伺える興味深い着彩です。

5)瑛九(仮題・鳥)  1936年頃 フォトデッサン+着彩 25.2×30.3cm 
  *右下角に約2cmの破れあり
  *作品裏面右下に「Q Ei」とサインの記載あり、
   上記(3)と同じく、色彩画家瑛九の試行錯誤が読みとれます。

6)瑛九(仮題・フィルム) 1936年頃 フォトデッサン 30.2×25.2cm  
   *作品裏面右下に「Q Ei」とサインの記載あり、
   *この作品は、1936年4月に刊行されたデビュー作『フォ−ト・デッサン作品集 眠りの理由』に収録された10点の作品に酷似しており、明らかに最初期の作品と推測できます。

7)瑛九(仮題・眼鏡)  1936年頃  フォトデッサン  25.3×30.2cm  
   *作品裏面右下に「Q Ei」とサインの記載あり、

8)瑛九(仮題・鳥と小瓶) フォトデッサン  27.3×22.3cm
   *1978年9月「瑛九フォト・デッサン展」に別バージョンと思われる作品の出品あり、図録No.30、会場=福岡市アートギャラリー、主催=福岡市、福岡市美術館協会
   *1996年「魂の叙情詩 瑛九展」に別バージョン「空きよなる朝」(1936年)が出品。
    図録No.123、宮崎県立美術館開館記念展

 *瑛九のフォトデッサンは、カメラを使わず、直接印画紙に光をあてて制作した作品をいうわけで、従って同一作品は存在しません。しかし、若干出来上がりが近い作品の存在があります(別バージョンの一種)。
 こういう作品を制作する場合、瑛九は印画紙の上に、いろいろな物体を置いて、その上から懐中電灯などの光源をあてて印画紙を感光させました。
 ところがこの作品の場合は、印画紙の上に直接ではなく、ガラス板の上にいろいろな物体を置いて、そのガラス板の下に印画紙を置いたと思われます。
 この方法を使うと、ガラス板の上の物体を動かすことなく、下の印画紙をかえれば似たイメージの作品を何点も制作することが可能となります。
 則ち光源を動かさない限り、印画紙を変えても物体の影はほとんど変わり無く感光されます。ただし、ガラス板の輝きやゆらめきは一枚一枚異なるのはもちろんです。
 「似ているが、全く同一ではない」というのが正確なところです。

◆1936年フォト・デッサン作品集「眠りの理由」の刊行
 1936年に刊行された10点組(表紙を含め11点)の『フォ−ト・デッサン 作品集 眠りの理由』を完全な形で所蔵している美術館は横浜美術館ただ1館ですが、過去いくどとなく開かれた瑛九展に出品されたこの『眠りの理由』連作とは正確にいえばオリジナルではなく、瑛九自らが1936年4月に限定40部 出版したフォト・デッサンの複製写真集『フォ−ト・デッサン作品集 眠りの理由』に収録されたいわば<リプロダクション>です。
『フォ−ト・デッサン作品集 眠りの理由』のもととなった連作10点(表紙を含め11点)の<オリジナル >は今にいたるまで1点も見つかっておりません。
瑛九のフォト・デッサンは版画と異なり、光を直接印画紙にあてて制作しています。つまり原版が存在しないので、原則としてオリジナルは各1点づつしかありません。しかし1936年の『フォ−ト・デッサン 作品集 眠りの理由』と、戦後1951年刊行の『瑛九フオトデツ サン作品集 眞晝の夢』(9点組)だけは、瑛九自ら複製(リプロダクション)して 複数出版したものです。だから今でもバラされた『眠りの理由』が市場に出るわけです。
『眠りの理由』に挟み込まれたパンフ の表紙及び奥付けには下記のことが記されています。

<瑛九氏フォ−ト・デッサン作品集 眠りの理由>
  此作品集は瑛九氏のフォ−ト・デッサンの原作から、寫眞家猪野喜三郎氏によつて原版に複製されたもので、その印画 紙への複製は40部に限定されたものである。
  限定番號 第 番
  昭和11年 藝術學研究會刊
  奥付け……瑛九氏著・眠りの理由 40部限定出版・定價10圓也 
  昭和11年4月6日納本 
  昭和11年4月10日発行 
  著作者發行者 瑛九  
  印畫 猪野喜三郎 東京市麹町區 九段下2の33  
  發行所 藝術學研究會 東京市杉並區神戸町114 番地
横浜美術館はじめ私たちがいま実際に眼にできる『眠りの理由』とは、瑛九がカメラを使わず、直接印画紙に光をあてて制作したオリジナルを「寫眞家猪野喜三郎氏」がカメラで撮影して「印画紙への複製」をしたものです。今回、その原画ともいうべき作品(正確にいうと別バージョン)がようやく「発見」されたことで、瑛九の最初期の仕事がいかに時代に先駆けていたかを正確に検証することが可能になりました。複製とオリジナルではまったく表情が違います。

9)瑛九「眠りの理由・表紙の別バージョン」 1936年 フォトデッサン 30.2×25.1cm
   *作品中央に「Q Ei」と文字が描かれている
   この作品は、1936年4月に刊行されたデビュー作『フォ−ト・デッサン作品集 眠りの理由』の原画となったオリジナル・フォトデッサンの別バージョンと思われ、現在のところ確認されている唯一のものです。サイズも刊行作品集より大きく、瑛九フォトデッサンのデビュー作として貴重な発掘作品です。

10)瑛九『フォ−ト・デッサン作品集 眠りの理由』より 1936年

11)瑛九『フォ−ト・デッサン作品集 眠りの理由』より 1936年

12)瑛九『フォ−ト・デッサン作品集 眠りの理由』より 1936年

◆フォトコラージュ

13)瑛九「作品名不詳」 1937年頃 フォトコラージュ 28.7×21.6cm 両面に作品あり
   *瑛九が宮崎という遠隔の地にありながら、国際語エスペラントを熱心に習い、また海外雑誌を購読していました。
フォトデッサンを創始した翌1937年(昭和12年)の自由美術家協会第一回展にフォトコーラージュ作品を出品し注目されます。当時の作品は東京国立近代美術館にも収蔵されていますが、市場に出ることはめったにない希少作品です。
フォトデッサンは、生涯制作しつ続けたこともあり、残された点数も相当多いのですが、フォトコラージュについては1937年前後に制作しただけで、稀少です。

◆初期素描

14)瑛九「素描作品/鉛筆」 素描・鉛筆 24.3×17.6cm(紙)

15)瑛九「素描作品/ペン」 1936年  素描・ペン 26×14.9cm
   *裏面に「1936年 Q Ei」と鉛筆で署名

16)瑛九「素描作品/水彩」 素描・水彩 16×25cm/22.2×31.0cm(紙)
   *裏面にも作品(鉛筆素描)あり、
   *裏面に未亡人の署名「瑛九の作 都」

17)瑛九「素描作品/ペン」 1936年 素描・ペン 23.8×32.2cm(紙)
   *作品右下に「Q Ei/37」と署名

18)瑛九「素描作品/鉛筆」 1936年 素描・鉛筆 20.3×25.9cm(マット内寸)
   *作品右下に「Q Ei/36」と署名

19)瑛九「素描作品/ペン」 素描・ペン 20.3×27.8cm(マット内寸)
   *作品右下に「Q Ei」と署名

20)瑛九「素描作品/水彩」 素描・水彩 31.6×31.6cm(マット内寸)
   *裏面に未亡人の署名「瑛九作 谷口都」

21)瑛九「素描作品/鉛筆」 1936年 素描・鉛筆 20.3×26.1cm(マット内寸)
   *作品右下に「Q Ei 1936」と署名

◆1940年代の油彩作品

22)瑛九「逓信博物館 A」 1941年 油彩 46.0×61.1cm(12号)
   *山田光春著『瑛九 評伝と作品』1976年刊・257頁所収
   *山田光春作成『私家版・瑛九油絵作品写真集』1977年刊・所収No.48
   *1979年小田急『現代美術の父 瑛九展』出品No.14
   *日本経済新聞社刊『瑛九作品集』1997年刊・42頁所収、

23)瑛九「真岡ニテ妹氏橋ヨリ旧郡役所ヲ眺ム」 1941年 油彩 45.5×61cm(12号)
   *作品裏の木枠に「「真岡ニテ妹氏橋より旧郡役所ヲ眺ム 一九四一年 杉田秀夫」と署名あり、
   *山田光春作成『私家版・瑛九油絵作品写真集』1977年刊・所収No.52

24)瑛九「海辺にて」 1940年頃 油彩・紙 23.5×28.3cm(3号)
   *作品裏面にも素描(ペンデッサン)あり、素描作品には「1944 砂濱」と記載
   *山田光春作成『私家版・瑛九油絵作品写真集』1977年刊・所収No.117
   *1985年西武池袋ザ・コンテンポラリー・アートギャラリー『多様な図像を追って 瑛九展』出品No.1

25)瑛九「立つ男」 1944年 油彩・紙 27×22cm(3号)
   *作品右下に「Q Ei」と署名
   *山田光春作成『私家版・瑛九油絵作品写真集』1977年刊・所収No.123

26)瑛九「飲み友だち」 1944年 油彩・紙 22×28.5cm(3号)
   *作品裏面には「テーブルに寄る人々 1943年」と記載された紙片が添付
   *山田光春作成『私家版・瑛九油絵作品写真集』1977年刊・所収No.124


◆晩年の抽象作品

27)瑛九「風船」 1957年 油彩・板  27.2×22cm(3号)
   *作品裏面にサインと年記、タイトルの記載あり、
   *山田光春作成『私家版・瑛九油絵作品写真集』1977年刊・所収No.331
   *1974年フジテレビギャラリー『瑛九展』出品No.7

会場風景


初期フォトデッサンの前で、写真家・細江英公先生(右)とときの忘れものの社長と亭主


写真家・細江英公先生

◆瑛九文献20選(税込)
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1)『同時代』1936年7月創刊号 表紙・瑛九 オノサト・トシノブ、瑛九、植村鷹千代らの同人誌 70頁 叢林書房 15,750円

2)『卓上の虹』1956年 中村地平著 表紙・瑛九 瑛九との対話他 瑛九夫人から久保貞次郎への献辞入り 216頁 日向日々新聞社 10,500円

3)最後の個展『瑛九油絵展』案内状・封筒付 1960年2月 只今病臥中 兜屋画廊 3,150円

4)『版画友の会会報第3号』1963年3月 瑛九特集 28頁 4,200円

5)文献目録『瑛九・関係論文・その他』1964年 山田光春著 16頁 私家版 7,350円

6)瑛九の会機関誌『眠りの理由』1966年4月創刊号〜73年9月13号揃い 瀧口修造他 52,500円

7)『みづゑ766号』1968年11月瑛九特集 87頁 美術出版社 3,150円

8)『瑛九作品展』図録 1969年 10頁 南天子画廊 4,200円

9)『瑛九遺作展』図録 1970年 38頁 北九州市立八幡美術館 3,150円

10)銅版3点入り『瑛九画集』1971年 特装限定200部 久保貞次郎編 89頁 同刊行会 94,500円

11)『瑛九石版画総目録』1974年 限定千部 74頁 瑛九の会 8,400円

12)『瑛九展』図録 1974年 48頁・価格表付 フジテレビギャラリー 2,100円

13)『瑛九 評伝と作品』1976年 山田光春著 480頁 青龍洞 26,250円

14)銅版1点入り『現代美術の父 瑛九』展図録(小田急) 1979年 特装限定150部 132頁 31,500円

15)『瑛九とその周辺』展図録 1986年 128頁 埼玉県立近代美術館 3,150円

16)『瑛九フォト・デッサン展』図録 1987年 56頁 朝日新聞社 5,250円

17)『瑛九とその仲間たち展』図録 1988年 112頁 町田市立国際版画美術館 2,100円

18)『日本の抽象画ー1910〜1945』展図録 1992年 226頁 読売新聞社 3,150円

19)『開館記念 魂の叙情詩 瑛九展』図録 1996年 212頁 宮崎県立美術館 2,100円

20)『瑛九作品集』1997年 本間正義監修 204頁 日本経済新聞社 59,850円

21)『前衛画家の大きな冒険 瑛九』展図録  2004年  渋谷区立松濤美術館 1,500円


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