2008年5月の展覧会 ◆第158回企画展 細江英公写真展―ガウディへの讃歌 会期=Part1 5月 9日 [金]―5月17日[土] 12:00-19:00 *日・月・祝日休廊
「細江英公写真展−ガウディへの讃歌」を二期に分けて展示いたします。細江英公は、1964年にバルセロナでガウディ建築との衝撃的な出合いをします。その13年後、1977年から数度に亘る撮影を行ない、「ガウディへの讃歌」として発表しました。Part1では、1977〜78年に最初のニコンで撮影した作品、Part2では、1984年に撮影された作品をご覧いただきます。20年以上も眠り続けたそれらのプリント群は、年月を経たヴィンテージ・プリントとして、今、皆様の前に甦ります。 初日の5月9日[金]17時より、作家を迎えてオープニングを開催します。是非、お越しください。 また、5月23日[金]18時より、細江英公ギャラリートークを行ないます。 ギャラリートーク会費1,000円(1ドリンク) ※要予約 初めてバルセロナの「ガウディ」に遭遇したのは1964年のことだから22年前に遡る。あまりにも突然の出会いとその巨大な肉魂のような建造物に圧倒された私は、自分が写真家であることも忘れ、一枚の写真も撮らずに、ただ肉眼のレンズを通し脳裡のフィルムにしっかりと露光して帰ってきた、撮らなかったというより、撮ることができなかったその理由は、本能的な恐怖感と同時に惹かれていく自分を発見し、ここはいったん退去して再び出直した方がよいと判断したからである。何よりも私にはガウディへの知識もなく、またそれほどの巨大な怪物に挑む精神的準備がなかった。 本格的な撮影を始めたのはそれから13年後の1977年の2月からである。「ガウディ」に関する多少の学習とカメラの重装備をしてまず訪れたのはサクラダ・ファミリアだった。用心深く近づいてカメラを向けたものの、巨人「ガウディ」の皮膚は分厚くて内部に立入る隙を見つけることができなった。少しばかり勉強したかといって、そんな知識は何の役にも立たないことが分かったし、それよりも中途半端な知識は、逆に「ガウディ」について自由なモノの見方や直感の妨げになるばかりだと気づいた。 その頃、早朝のグエル公園を歩きながら、突然稲妻に打たれたようなインスピレーションを感じた。
■細江英公(Eikoh HOSOE) 写真家。清里フォトアートミュージアム館長。1933年山形県生まれ。18歳で[富士フォトコンテスト学生の部]の最高賞を受賞し、写真家を志す。東京写真短期大学(現東京工芸大学)入学。デモクラート美術家協会の瑛九と出会い、強い影響を受ける。1956年小西六ギャラリーで初個展。1963年三島由紀夫をモデルに撮った[薔薇刑]で評価を確立し、1970年に[鎌鼬(かまいたち)]で芸術選奨文部大臣賞受賞。2003年英国王立写真協会から特別勲章を授与される。
*作品は、すべてドライマウントされています。 展覧会風景 オープニング風景
*No.1-16の作品は、すべてドライマウントされています。 ギャラリートーク 2008年5月23日(金)18時から20時 info@tokinowasuremono.com なお、ここに掲載されている写真は、こちらからダウンロードして下さい。 見積り請求(在庫確認)フォーム【TOP PAGE】 |