◆細江英公写真展 写真絵巻とフレスコ画の時を越えた出会い〜イタリア・ルッカ 会期=2011年3月18日[金]―4月2日[土] 12:00-19:00 ※会期中無休 平成22年の文化功労者に選ばれ、益々その功績に対する評価が高まる写真家・細江英公による自身の展覧会記録写真をご覧いただきます。2009年11月にイタリアの小都市ルッカで催された「ルッカデジタルフォトフェスト」の招待作家として、「細江英公写真展」が開催されました。16世紀に建てられたヴィラ・ボッティーニは、天井や壁面にフレスコ画が描かれた邸宅で、その絢爛たる空間に、赤・青・緑の展示用の壁が設えられ、〈おとこと女〉〈薔薇刑〉〈鎌鼬〉〈ガウディの世界〉〈春本・浮世絵うつし〉といった名作による細江英公冩真絵巻が展示されました。ヨーロッパの古典的な建築の中に日本的な絵巻物や屏風が繰り広げられる様はまさに壮観で、お互いの持つ力が相乗的な効果をあげています。 今回は、そのルッカでの会場の光景に感銘を受け、細江英公自らそれをフィルムに写し取った作品12点を展示いたします。 2009年春、私のところへ"ルッカ・デジタルフォト・フェスト"というところから、『あなたを今年のマスターフォトグラファーに選びました。ついては、120mの壁面を使って展覧会をしてほしい。』というメールが来ました。いったい、誰がどういう理由で私のことを選んだのか分かりませんでしたが、カメラメーカーもない、フィルムメーカーもないイタリアの、そのまた小都市が、写真文化を謳い上げようとする姿勢に感動し、また、120mの壁面で展覧会をするというのは『面白い!』と、申し出を受けることにしました。資料を見ると、これがヴィッラ・ボッティーニという16世紀に建てられた貴族の館で、天井いっぱいにフレスコ画が描かれていて、実に立派な建物なのに驚きました。では、ここにどのように作品を展示しようかと考えたとき、日本的な絵巻ではどうかと思ったわけです。そこで、細江英公写真絵巻制作チーム(和紙染摺り:木田俊一氏、表装:天草仁司氏、詩:朝倉勇氏、アートディレクション:馬淵晃氏)の強力を得て、私の代表作を「細江英公写真絵巻」として制作し、もっとも中世的なイタリアの空間に日本的な写真絵巻を展示することにしたのです。この二つの文化の邂逅が素晴らしい効果を上げて、見事な空間をイタリアの古都の中に出現させました。私は、どうしてもそれをフィルムに定着させたいと思わずにはいられませんでした。 今回のときの忘れものの展覧会をご覧になった方に、少しでもその感動を分かち合っていただければと願ってやみません。
●3月18日(金)17:00よりオープニングを開催します ●3月26日(土)17:00より細江英公さんvs大竹昭子さん(文筆家)によるギャラリートークを開催します ※要予約(参加費1,000円/1ドリンク付/参加ご希望の方は、、電話またはメールにてお申し込み下さい) Tel.03-3470-2631/Mail.info@tokinowasuremono.com ※定員に達したため、ギャラリートークの予約受付を締め切りました ■細江英公 Eikoh HOSOE 写真家。清里フォトアートミュージアム館長。1933年山形県生まれ。本名・敏廣。18歳のときに[富士フォトコンテスト学生の部]で最高賞を受賞し、写真家を志す。52年東京写真短期大学(現東京工芸大学)入学。デモクラート美術家協会の瑛九と出会い強い影響を受ける。54年卒業。56年小西六ギャラリーで初個展。63年三島由紀夫をモデルに撮った[薔薇刑]で評価を確立し、70年[鎌鼬(かまいたち)]で芸術選奨文部大臣賞受賞。 <細江英公写真展 写真絵巻とフレスコ画の時を超えた出会い〜イタリア・ルッカ>出品リスト 2011.3.18[Fri] - 4.2[Sat] [価格について] このたびの細江英公写真作品は限定10部とし、エディションNo.1-No.5はタトウ入り12点セット、No.6-No.10は単品シートとなります。なお、シート価格はエディションナンバーによって価格がステップアップする方式を導入しております。 ●12点セット(たとう入り) Ed.1/10〜Ed.3/10:1,050,000円(税込) Ed.4/10〜Ed.5/10:海外用 ●単品(シート) ※価格はステップアップ方式です Ed.6/10:@126,000円(税込) Ed.7/10:@136,500円(税込) Ed.8/10:@147,000円(税込) Ed.9/10:@157,500円(税込) Ed.10/10:@210,000円(税込)
展示風景 オープニング ギャラリートーク 見積り請求(在庫確認)フォーム |