第299回 没後70年 松本竣介展 会期=2018年5月8日[火]―6月2日[土] 11:00-19:00※日・月・祝日休廊 |
1912年東京に生まれた松本竣介は少年時代を盛岡で過ごします。中学時代に聴力を失います。やがて絵画に志し、17歳になる年に再び上京し1948年に亡くなるまで絵を描き続けました。
太平洋戦争直前に「生きてゐる画
家」という文を発表して自由芸術を標榜し、戦後すぐには「全日本美術家に諮る」という美術家の団結を求める文を画家たちに送るなど、明確な意志を貫いた作家でもあり、その早世が惜しまれました。
短命だった竣介の作品は桐生の大川美術館、盛岡の岩手県立美術館、東京国立近代美術館、神奈川県立近代美術館などに収蔵されています。
ときの忘れものは生誕100年だった2012年に初めて「松本竣介展」を前期・後期にわけて開催しました。あれから6年、このたびは小規模ですが「没後70年 松本竣介展」を開催します。本展では素描約10点をご覧いただきます。
●図録を刊行します
『没後70年 松本竣介展』
2018年
ときの忘れもの 刊行
24ページ
B5判
フルカラー
テキスト:大谷省吾(東京国立近代美術館美術課長)
作品画像:16点
デザイン:岡本一宣デザイン事務所
■松本竣介 Shunsuke MATSUMOTO
1912年東京に生まれ、岩手で過ごす。聴力を失い、画家を志す。上京し、太平洋画会研究所選科に通う。結婚して松本姓(旧姓・佐藤)となり、アトリエを綜合工房と名付け、妻・禎子と月刊誌『雑記帳』を創刊。43年に靉光や麻生三郎、寺田政明ら同志8名で新人画会を結成(第3回展まで開催)。47年自由美術家協会に参加。1948年、歿。