関根伸夫展
会場:銀座・ギャラリーせいほう
2018年6月18日[月]―6月29日[金]



 アメリカに移住してから、既に6年余りの歳月が経過している。
私は今まで住みたいと思ったら、余り理由を考えず、先ずは住んでみる
経験を大事にしている。
1970年のヴェニスビエンナーレ以降にイタリア・ミラノに住んだこと、
2010年、2011年上海の半島芸術村に住んだ経緯、そして2012年Blum&Poe
主催である{Requiem for the Sun;The Art of Mono-haの展覧会の成功を
機にロサンゼルスに住んでいる。
  1970年のイタリアに渡った頃は私も26才だったことも在り、数ヶ月で何とか
イタリア語を喋るように成った・・・・そんな若さが活発であったが、上海の
芸術村の時は60才後半で、中国語は全く覚えられず、70歳代に成ってしまった
アメリカでは、英語が想った以上に喋れないテイタラクである。
只、自分の芸術上のテーマを云えば、もうフラフラしないで古来から続く日本
の美学が我が中心課題である確信は揺るがない。それは不思議な程、外国
に居る自分が確かに真剣に成れるのは、自分が極わめて正直に、日本的な
美学に関わろうとすることある。
  今回、新作絵画「空相−皮膚」の私のステートメントを整理した時も、紺碧障壁
屏風絵に触れたり、ハテまた宮本二天の「枯木鳴鵙図」、早朝の散歩風景を書
いて、日本の美学に深く関わる、現在のリアルな心境を吐露している。
どうか皆さん、新作絵画「空相−皮膚」のコメント を読んで下さい。
  
5/23/2018 ロサンゼルスにて記する。関根伸夫



関根伸夫(せきね のぶお)
1942年(昭和17年)9月12日埼玉県生まれ。1968年多摩美術大学大学院油絵研究科修了、斎藤義重に師事。1960年代末から70年代に、日本美術界を席捲したアートムーブメント<もの派>の代表的作家として活動。1968年の第一回須磨離宮公園現代彫刻展受賞作「位相 大地」は戦後日本美術の記念碑的作品と評され、海外でも広く知られている。1970年ヴェニス・ビエンナーレの日本代表に選ばれ、渡欧。ステンレス柱の上に自然石を置いた「空相」はヴェニス・ビエンナーレの出品後にデンマーク・ルイジアナ美術館の永久所蔵作品(セキネ・コーナー)となる。建築と芸術が融合したイタリアの都市・建築空間に感銘を受け、日本ではまだなじみの薄かった<環境美術>をテーマとした活動をするため帰国、1973年に(株)環境美術研究所を設立する。1975年現代版画センター企画による全国同時展「島州一・関根伸夫 クロスカントリー7,500km」を機に版画制作に本格的に取り組む。1978年にはルイジアナ美術館(コペンハーゲン)他、ヨーロッパ3国巡回個展を開催する。全国各地で数百に及ぶアートプロジェクトにアーティスト、アートディレクターとして参画。2000年光州ビエンナーレ、2002年釜山ビエンナーレのほか、2001年イギリス・テートモダンギャラリーにて開催の「世紀」展では1969- 1973年の東京を代表する作家として参加。2012年?「太陽へのレクイエム:もの派の美術」(Blum & Poe、ロサンゼルス)に参加し、アメリカでも脚光を浴びる。現在ロサンゼルスに在住。
関根伸夫オーラル・ヒストリー

見積り請求(在庫確認)フォーム
作家名:
作品名、製作年、技法等:

お名前:
郵便番号:
ご住所:
E-mail:
電話番号:
御質問、御興味のある作家、お探しになっている作品等ございましたら御記入下さい


在庫確認後、お返事させていただきます。