今年3月に刊行した倉俣史朗の限定本『倉俣史朗 カイエ Shiro Kuramata Cahier 1-2』(365部)を手に取ってご覧いただくため、3日間だけの「倉俣史朗の本とポスター展」を開催します。
ときの忘れものでは2020年から、ご遺族のもとに遺された倉俣史朗のスケッチ・素描をシルクスクリーンに起こし版画集『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier』(全6集を予定)をエディションしています。本書ではその1集、2集の繊細精緻な内容を再現し、フランス文学者の堀江敏幸氏にエッセイ「かぎりなく喪失を所有する薔薇―倉俣史朗展」をご寄稿いただきました。
さらに生前、倉俣史朗が使っていた【NOTE BOOK】と【Sketch】の二冊の手帳から、「ことば」と「夢の絵、エスキース」を初めて収録、公開します。
二冊の手帳には思い出すままに書き留めた断片的な言葉や夢の覚え書き、記憶が手書きされており、それを全てテキスト化し、編集側で補足したかたちで収録しました。
夢の絵やデザインのエスキースなども多数描かれていますが、倉俣史朗の私的なノートということで、スケッチは一部のみ掲載させていただきました。
岡本一宣デザイン事務所がアートディレクション&デザインを担当した限定365部の美しい一冊となりましたので、是非お求めください。
同時に、倉俣史朗遺作展などの希少なポスター7点を特別頒布いたします。
限定本『倉俣史朗 カイエ Shiro Kuramata Cahier 1-2』
限定部数:365部(各冊番号入り)
発行:2023年3月
監修:倉俣美恵子、植田実
テキスト:倉俣史朗、植田実、堀江敏幸
翻訳:サム・ベット、勝見美生(ときの忘れもの)
編集:植田実、尾立麗子(ときの忘れもの)
アートディレクション&デザイン:岡本一宣デザイン事務所
印刷:図書印刷株式会社
体裁:図版20点、25.7×25.7cm、64頁、日本語・英語併記、スケッチブック・ノートブックは日本語のみ
価格:7,700円(税込)
※配送をご希望の方は別途送料1,000円をご負担いただきます。
※限定番号は選べませんのでご留意ください。
※画像をクリックすると拡大して表示されます。
■倉俣史朗 Shiro KURAMATA (1934〜1991)
1960年代後半から革新的な作品を発表した世界的デザイナー。アクリル、グラス、アルミニウム、スチールメッシュを多用した作品が多い。
1934年、東京都生まれ。東京都立工芸高等学校木材科で学び、1953年から帝国器材に勤める。1953年から56年まで桑沢デザイン研究所リビングデザイン科で学び、1957年に三愛の宣伝課に就職、ウィンドウディスプレイなどのデザインを手掛ける。1965年クラマタデザイン事務所を設立。1967年、横尾忠則らとコラボレーションしたインテリアデザインなどで脚光を浴びる。
このころから、彼が生涯にわたって好んだアクリル素材を用いて、日常の空間に無重力を作り出したような、透明で浮遊感のある作品を生み出していく。
1970年"Furniture in Irregular Forms"シリーズで世界に広く認知される。1972年毎日デザイン賞を受賞。1981年エットレ・ソットサス Jr.らによるイタリアンデザインの新しいムーブメントであるメンフィス(Menphis)の展示会に磯崎新、マイケル・グレイブスらと共に参加。1990年フランス文化省芸術文化勲章を受勲。
1991年、急性心不全のため死去。享年56。
|