第375回 生誕90年 倉俣史朗展 Cahier 2024年12月13日(金)〜12月28日(土) 11:00-19:00 ※日・月・祝日休廊 ※画像をクリックすると拡大して表示されます。 |
ときの忘れものは2017年に青山から駒込に移転しましたが、偶然にも倉俣史朗はこの街で生まれ、近くの昭和小学校に通われていました。今年、生誕90年を迎える倉俣史朗のゆかりの地で「倉俣史朗展」を開催します。
現在エディション進行中のシルクスクリーン作品集『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier』は4集まで完成しました。
本展では4集のシルクスクリーン10点を中心に、1989年パリの個展のために制作した《カビネ・ド・キュリオジテ》やフラワーベース、1981年9月のミラノサローネにて開催された第1回「メンフィス展」に出展したキャビネット《インペリアル》、1970年にデザインされた《リボルビングキャビネット》、1986年デザインのエキスパンドメタルで制作された《How High the Moon》などを展示します。
2023年から今年にかけて東京・富山・京都の美術館で大規模な回顧展が開催され(会期は終了しました)、ますます注目されている倉俣史朗の世界をご覧いただきます。
●ギャラリートーク
2024年12月20日(金)17:00〜18:30
講師:関康子(NPO法人建築思考プラットフォーム理事)、大澤勝彦(元ヤマギワ勤務、蒲Bアソシエイツ代表取締役)
※こちらからお申し込みください。
※参加費おひとり1,000円
■倉俣史朗 Kuramata Shiro
1960年代後半から革新的な作品を発表した世界的デザイナー。アクリル、グラス、アルミニウム、スチールメッシュを多用した作品が多い。
1934年、東京都生まれ。東京都立工芸高等学校木材科で学び、1953年から帝国器材に勤める。1953年から56年まで桑沢デザイン研究所リビングデザイン科で学び、1957年に三愛の宣伝課に就職、ウィンドウディスプレイなどのデザインを手掛ける。1965年クラマタデザイン事務所を設立。1967年、横尾忠則らとコラボレーションしたインテリアデザインなどで脚光を浴びる。
このころから、彼が生涯にわたって好んだアクリル素材を用いて、日常の空間に無重力を作り出したような、透明で浮遊感のある作品を生み出していく。
1970年"Furniture in Irregular Forms"シリーズで世界に広く認知される。1972年毎日デザイン賞を受賞。1981年エットレ・ソットサス Jr.らによるイタリアンデザインの新しいムーブメントであるメンフィス(Menphis)の展示会に磯崎新、マイケル・グレイブスらと共に参加。1990年フランス文化省芸術文化勲章を受勲。
1991年、急性心不全のため死去。享年56。