◆第20回瑛九展 奈良美智24歳×瑛九24歳 画家の出発
会期=2010年9月11日[土]―9月18日[土] 12:00-19:00 ※会期中無休 時代を切り開き、新しい表現を提示してきたどんな天才画家にも無名時代があり、彼等は試行錯誤を重ねながら自らのスタイルを獲得してゆきます。 1959年生まれの奈良美智が名古屋のSpace to Spaceとラブコレクションギャラリーで初めての個展を開き、故郷弘前で初の展覧会(ギャラリー・デネガで二人展)を開いたのは1984年(昭和59)のときでした。 1911年生まれの杉田秀夫が、印画紙による新たな表現を模索し100点にのぼるフォトデッサン(フォトグラム)を携えて宮崎から上京し、初めて瑛九と名乗り、銀座の紀伊国屋画廊でフォトデッサンによる個展を開いたのは1936年(昭和11)、やはり24歳のときでした。 今回の企画は、半世紀を隔てて、二人が自ら画家として出発したときに制作した作品を展示し、その後の活躍を予感する才能のきらめきをさぐろうとするものです。 ■奈良美智 Yoshitomo NARA 1959年青森県弘前市に生まれる。画家・彫刻家。青森県の高校を卒業後、武蔵野美術大学入学。同大学中退後、愛知県立芸術大学および大学院修了。美術系予備校講師を経て1988-1993年渡独ドイツ国立デュッセルドルフ芸術アカデミーに在籍。1993年現代ドイツを代表するアーティストA.R.ペンクに師事しマイスターシュウラーを取得ケルンに在住し創作活動を展開。1994年からケルンにて制作活動し、2000年8月、ケルンを離れ日本を拠点に創作活動を展開。1995年名古屋市芸術奨励賞受賞。1998年カリフォルニア大学ロサンゼルス分校(UCLA)、アメリカにて3ヶ月間の客員教授。2000年東京在住。2005年から栃木在住。ニューヨーク近代美術館(MoMA)やロサンゼルス現代美術館に作品が所蔵されるなど国際的に活躍し、日本の現代美術の第二世代を代表するひとり。にらみつけるような目の女の子をモチーフにしたドローイングやアクリル絵具による絵画で知られている。 ■瑛九 Q Ei 1911年宮崎県生まれ。本名・杉田秀夫。1925年中学を退学し上京、戸塚にある私立・日本美術学校洋画科に入学し、この頃より油絵を描く。15歳で『アトリヱ』『みづゑ』など美術雑誌に評論を執筆。1930年日本美術学校を退学。オリエンタル写真学校に入学し写真の研究を行なう。「フォトグラム」の制作を始め、写真評論を写真雑誌『フォトタイムス』に発表する。1936年印画紙による新しい作品を制作し上京、久保貞次郎と共に画家・長谷川三郎を訪ねる。長谷川と美術評論家・外山卯三郎の協力で、この作品を「フォト・デッサン」と命名、「瑛九(Q Ei)」の名で発表することを決定し、フォトデッサン作品集『眠りの理由』を刊行。1937年自由美術家協会創立に参加。既成の画壇や公募団体を批判し、1951年デモクラート美術家協会を創立。靉嘔、池田満寿夫、磯部行久、河原温、細江英公ら若い作家たちに大きな影響を与えた。油彩、フォトデッサン、版画などに挑み、独自の世界を生み出す。1960年48歳で永眠。 ◆『奈良美智24歳×瑛九24歳 画家の出発』展カタログ
<奈良美智24歳×瑛九24歳 画家の出発展>出品リスト 2010.9.11[Sat] - 9.18[Sat]
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