第345回 夏休み こども図書室/宇野亞喜良"あのこ"&ジャン・ベルト・ヴァンニ"love"の絵本と版画
2022年8月6日(土)〜8月11日(木、祝日) 11:00-19:00
*会期中無休




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 イラストレーター グラフィックデザイナーの宇野亞喜良(b.1934)とイタリア人画家ジャン・ベルト・ヴァンニ(1927-2017)の絵本と版画の展覧会を開催します。
 今もなお最前線で活躍している宇野亞喜良が1966年に手がけた名作絵本『あのこ』(文:今江祥智、理論社)は、終戦間際の少年少女と馬をめぐる幻想的な物語です。宇野亜喜良の描く儚げな少女に心を掴まれる印象的な絵本です。
また、ジャン・ベルト・ヴァンニが手がけた絵本『love -ラブ-』は1964年にフランスで出版され、世界中で100万部以上のロングセラーになり、2007年に日本語版(三辺律子・訳)が刊行されました。ページを開くたびに、思いもかけぬ世界が広がってくる、画家ジャン・ベルト・ヴァンニが、印刷、文字、紙、デザイン、造本すべてにアートとしてのこだわりをこめてつくったすばらしい絵本です。絵本の世界を描いた未発表銅版〈love -ラブ-〉シリーズ6点をご覧いただきます。
 その他、作品や絵本を多数ご用意しておりますので、是非ご家族でお越しください。

宇野亞喜良(b.1934)
1934年名古屋市に生まれる。1948年頃、春陽会の洋画家・宮脇晴から絵を学び、画家を志す。1952年名古屋市立工芸高等学校図案科卒業。1953年第3回日宣美に入選、日本宣伝美術会名古屋地区会員となる。1955年上京。1956年カルピス食品工業に入社し、広告・宣伝に携わる(〜59年頃)。第6回日宣美展で特選、東京会員となる。1960年、亀倉雄策らが日本デザインセンターを設立すると入社し、チーフデザイナーとなる(64年退社)。1960年日宣美で会員賞受賞。1964年に横尾忠則、原田維夫とスタジオ・イルフイル設立。横尾忠則、和田誠、灘本唯人らと東京イラストレーターズクラブ設立。
寺山修司の舞台「天井桟敷」の宣伝ポスターなどを手がけグラフィック界の寵児となる。1982年第13回講談社出版文化さしえ賞受賞。1992年『カモメの家』(著・山下明生,理論社)で第6回赤い鳥さし絵賞受賞。1999年紫綬褒章受章。2008年『悪魔のりんご』(作・舟崎克彦,小学館)で第13回日本絵本賞受賞。2010年旭日小綬章受章。2010年刈谷市美術館にて個展開催。 代表作の絵本に『あのこ』(文・今江祥智、1966年、理論社)、『シンデレラ』(2007年フレーベル館)、『おおきなひとみ』(2013年、芸術新聞社)、『2ひきのねこ』(2017年、ブロンズ新社)など多数ある。

 

ジャン・ベルト・ヴァンニ(1927-2017)
1927年、ローマに生まれる。1946〜48年、サンルカアカデミー、ローマ大学建築学部に学ぶ。1947年アンドレ・モーリアック作「アスモデ」、ヴィットリオ・セルモンテ作「私たちの美しい城」の舞台美術を担当(後者はマルチェロ・マストロヤンニのデビュー作)。1949〜60年パリ在住。1952〜53年フルブライト奨学金を得て、エール大学にて絵画を学ぶ(同期にヨゼフ・アルバース)。1953年、ヴィラジュイフ市の住宅計画に参加、100棟のアパートの色彩決定に携わる。1954年、ルチアーノ・エマー監督、映画「ピカソ」のカラー・アドバイザーを務める。.1959年、ルネ・デュピュイ演出「フィガロの結婚」の舞台美術を担当。
1960〜79年、ローマ在住(1966年はモロッコ在住)。1963〜74年、シルクスクリーン・ワークショップを開設、指導―アルジフ(イスラエル)、コルフ(ギリシア)、チケフェル(イタリア)、クサダシ(トルコ)、ジェルバ(チュニジア)、アガディール(モロッコ)、マラケシュ(モロッコ)、モンタリヴェ(フランス)、ヴィテル(フランス)、ポルト・ペトロ(スペイン)。1966年、ケルン市主催、ライン・ティバ絵画展で第一席受賞。1979年からニューヨーク在住。1983年、来日しイタリア大使館後援により東京・ギャラリー方寸にて個展開催。以後、奈良・西田画廊、小浜・ギャラリーM、仙台・ギャラリー青城、久留米・筑後画廊他にて個展。1984年、クーパーユニオン美術学校教授となる。2017年、死去。



展示風景


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