作家の紹介=「銅版画の詩人」と謳われた駒井哲郎(こまい てつろう 1920〜1976年)は、戦後の荒廃した中でいち早くサンパウロビエンナーレ展で受賞し、棟方志功とともに「版画王国日本」を世界に知らしめた功労者である。若くして日本版画界のスター的存在となり、その後の現代版画をリードし、多くの俊秀を育てた。 作品のワンポイント=銀座の資生堂ギャラリーで2003年11月に開催された「福原コレクション 駒井哲郎作品展/未だ果てぬ夢のかたち-」の図録です。 資生堂名誉会長の福原義春氏は財界活動はもちろん、東京都写真美術館館長、(社)企業メセナ協議会理事長、(財)日本交響楽振興財団会長、国語審議委員会委員など、文化的活動にも熱心に取り組まれており、美術品のコレクターとしても有名です。 中でも福原氏が若いときから40数年かけて個人で蒐集した駒井哲郎作品は、他の美術館コレクションとは全く異なるコンセプトが貫かれています。 この展覧会には、会期中6、000人もの来場者があったそうで、駒井人気の高さと、福原コレクションの質の高さがあらためて再認識されました。 |
駒井哲郎
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