ときの忘れもの ギャラリー 版画
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山田陽のエッセイ「FRESH BREW NEW YORK」
第1回  2011年1月30日
10年ぶりに過ごした日本での年末年始。ゆっくりとしたお正月を過ごした後、家族とは別便にて僕だけ早々、仕事のため、ニューヨークに戻ってきました。7月に個展をさせていただく自分自身の創作とは別に、僕のコマーシャルフォトグラファーとしての仕事について、今回は書かせていただきます。

仕事として写真を撮り始めたのは、雑誌向けの小さな小さな物撮りからでした。ポートレート、旅、フード、そして最後はファッションフォトグラファーのアシスタントを経験。まだその頃は、早朝から昼間までは、基本的にフラワーアレンジメントの仕事を続けていました。
機材も技術もまだまだ十分ではなく、不安一杯のスタートだったのを今でも覚えています。しかしながら自分は情熱だけは人一倍ありましたので、どんな些細な事もまじめに取り組みそして楽しみました。小さな仕事を毎日こなしていくうちに、自分なりに工夫をすることで、少しずつスキルもアップしていくのが手に取るように見えました。

そこから約7年、家族、友達、仕事をご一緒させていただいた方々のお力を借り、なんとかフォトグラファーとして、現在まで続けさせていただいております、とこのまま進めてしまうと固くなり過ぎますので、現在の仕事へ戻りますね。

年始早々、戻ってきたニューヨークでの仕事の内容を写真とともに進めていきます。9日に戻り、10日から打ち合わせが始まり、11日から撮影。ここ5年ほど仕事をご一緒させてもらっているDerek Lam のPre Fall 2011年のルックブック撮影。撮影場所はデレクのSOHOにあるお店。店舗デザインは建築家の妹島和世さんと西沢立衛さんのSANAA。つい最近、The Pritzker Architecture Prizeをとられましたね!素敵な空間で、気の合うスタッフと一緒の初仕事となりました。




翌日は、今期からニューヨーク初進出、日本の人気メンズブランド、White Mountaineering のルックブックおよびイメージの撮影がありました。前日からの大雪による効果で、ブランドイメージにぴったりの写真に出来上がりました。屋外、本当に寒かったです。



そして翌々日、こちらも日本のメンズブランド tim のルックブック撮影がありました。前日までモデルが決まらずどうなるのかとヒヤヒヤしていましたが、結果的に素敵な撮影にできたと思います。バーニーズニューヨークジャパンなどにて扱っているそうです。



このような撮影をしている間に、突然やってきたロシアンヴォーグからの仕事。というのも昨年末に撮影したヴォーグニッポンでの写真を気に入っていただいたようで、ロシアから直接メールが届きました。どこでどう見られているか分からないなあと、再確認する出来事でした。
仕事をいただいてから早速ヘアとメイクアップへコンタクト。今回のスタイリストとは初めて仕事をご一緒させていただく方でしたが、問題もなく被写体のNatashaさんの協力もあり、満足のいく仕上がりになると思います。
こちらはロシアンヴォーグ3月号に掲載予定です。




と、ここまでが帰国から本日までの撮影のおおまかな流れでした。これに準じポストプロダクション作業が撮影と同じ時間くらいついてきます。こちらは地味な作業ですので端折りますね。

夏の作品制作の最終調整に入れるのは、2月半ばのファッションウイークが終わったくらいからですね、がんばりたいと思います!

それではまた次回に。(やまだ あきら)

山田陽 Akira YAMADA
神奈川県川崎市に生まれる。文化服装学院でファッションデザインを学ぶ。1998年渡米。ニューヨークで6年間ブティック、レストラン、プライベートパーティのために高級フラワーアレンジメントを提供するフローラルデザイナーとして活躍。2004年その創造的な関心は「写真」に向けられた。
ポートレートやルポルタージュが『ヴォーグニッポン』や『ヴォーグチャイナ』、『マダムフィガロ』、『ハーパースバザージャパン』、『ウィメンズウェアデイリージャパン』、『カーサブルータス』、『メンズノンノ』、『ギンザ』、『ポパイ』に掲載される。 ポートレートやルックブック(スタイル見本)を撮影し、「デレク・ラム」や「3.1 フィリップ・リム」、「トッズ」、「バンドオブアウトサイダーズ」などのファッション会社と仕事をする。
ファッションやデザインをあらためて学んだことで、どんなものにも美しさを見出し、洗練されたイメージを創り出すようになる。記録や探検、そして、他の文化からインスピレーションを得るために世界を旅する。現在、ニューヨークを拠点に活動。
作者公式サイト http://www.akirayamada.com/

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