ときの忘れもの ギャラリー 版画
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山田陽のエッセイ「FRESH BREW NEW YORK」
第9回  2011年10月2日
日本での約2ヵ月の滞在を終え、さあニューヨークへと思っていたら、最終日の夜に連れて行っていただいた、軽井沢の寿司屋あじ。
とっても美味しくて日本に次回、戻ってきたら、またぜひ行きたい場所の一つに決定してしまいました。ちょっと大人な時間を過ごし、 羽田早朝発のニューヨーク行きの飛行機に乗るため、そのまま空港へ向かいました。
その飛行機から見えたのは、針くらいの大きさに見えるスカイツリー、広大な関東平野、そして、その後ろに立派にそびえ立つ富士山。
実は、今回の滞在で富士山を見たのは、この帰路の飛行機の中だけでした。
最後にとても後ろ髪をいろいろな意味で引かれながらニューヨークに戻ってきました。
ニューヨークに戻ってから今日までほとんどノンストップで仕事をこなし、気づけばもう9月も終わりです。振り返る暇もなかったので少し振り返ってみますね。
別に決まっているのではないですが、アメリカ人は毎年9月の頭の勤労感謝の日を過ぎるまでは夏が終わっていると思いません。
基本的に多くのかたが休暇をまだ取っていますし、学校もお休みです。
その時期にちょうど重なってくるのが、ニューヨークではファッションウイークとテニスの全米オープンそして今年はサーフィンの世界大会が初めて東海岸のしかもニューヨーク、ロングビーチにて行われました。
東海岸、しかもニューヨークでサーフィンができるのかと思われますが、それができるんです!
東の突端の街モントーク、昔は漁師の街でしたが今では感じの良いお店やレストランも並ぶニューヨークの人気ビーチタウンです。
そのモントークでのサーフィンカルチャーは一般的に知られています。
しかしながら今回大会が行われた、ロングビーチはあまり知られていないかもしれません。
マンハッタンから車で40分、電車で45分くらいで着く、ロングアイランドの東南側に位置する場所になり、その小さななが細い島は、通常は夏になると少し盛り上がりを見せますが、シーズンオフは寂れたビーチタウンです。
そんな街に今回は最大4万人の観客が集まりました。
普段それほど波のない、ビーチになんとハリケーンの影響もあり4〜5メーターの波が立っていました。
きっと中継を見ていた違う国の方達には、凄い波がくるビーチなのだなあとお思いになったはずですが、普段はさほど大きな波にはならないビーチなのです。
大会は多いに盛り上がりサーフィン世界大会史上最高額の賞金1億円をかけて選手達は素晴らしい競技を観せてくれました。
来年もぜひ大会がロングビーチにきて欲しいです。
と少し話が完全にそれていましたが、僕自身はその大会中、マンハッタンにてファッションの撮影をこなしておりました。
ニューヨークに戻った翌日から打ち合わせが始まり、ファッションショー後のセールス期間に向けてのブランドカタログ撮影、韓国ウエブショップのカタログ撮影。通常行っている雑誌などの撮影。
そしてファッションウイークが始まるとショー会場にてデザイナーのインタビューに続くポートレイト撮影、ルポタージュ撮影など。
撮影後は1週間位、写真の処理に追われておりました。完全にコンピューターとにらめっこ状態が続きます。そして気づけば現在にいたっておりました。
次回の作品展示や新しい作品作りなどはやっとこれから手につけると思います。
ペースを乱さず作業などを進めていければ良いのですが、なかなかそうはいかないようですね。
この写真は、日本とニューヨークにてアイホンにて撮った写真です。
雰囲気と四角いフォーマットが個人的にとても好きです。

少しずつ涼しくなってきているニューヨークからでした。
(やまだ あきら)













山田陽 Akira YAMADA
神奈川県川崎市に生まれる。文化服装学院でファッションデザインを学ぶ。1998年渡米。ニューヨークで6年間ブティック、レストラン、プライベートパーティのために高級フラワーアレンジメントを提供するフローラルデザイナーとして活躍。2004年その創造的な関心は「写真」に向けられた。
ポートレートやルポルタージュが『ヴォーグニッポン』や『ヴォーグチャイナ』、『マダムフィガロ』、『ハーパースバザージャパン』、『ウィメンズウェアデイリージャパン』、『カーサブルータス』、『メンズノンノ』、『ギンザ』、『ポパイ』に掲載される。 ポートレートやルックブック(スタイル見本)を撮影し、「デレク・ラム」や「3.1 フィリップ・リム」、「トッズ」、「バンドオブアウトサイダーズ」などのファッション会社と仕事をする。
ファッションやデザインをあらためて学んだことで、どんなものにも美しさを見出し、洗練されたイメージを創り出すようになる。記録や探検、そして、他の文化からインスピレーションを得るために世界を旅する。現在、ニューヨークを拠点に活動。
作者公式サイト http://www.akirayamada.com/

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