2008年4月〜の展覧会 弊廊「ときの忘れもの」の2008年4月〜の企画展・常設展のご案内を申し上げます。 ◆第156回企画展 フォーゲラーとその時代〈ユーゲント・シュティール〉展会期=2008年4月4日[金]〜19日[土]12:00-19:00
*日・月・祝日休廊
明治末期に雑誌『白樺』で紹介されるや当時の若い作家たちに大きな影響を与えたハインリヒ・フォーゲラーの作品を中心に、19世紀末から20世紀初頭にかけておこった新しい芸術運動の息吹を伝える作品を紹介します。
19世紀末、ドイツの寒村、ヴォルプスヴェーデに芸術家の共同体を夢見たハインリヒ・フォゲラーは、その後の激動の時代に翻弄され、遠く故国を離れ、1942年旧ソ連のカザフスタンで生涯を閉じました。青春様式とも称される瑞々しいフォゲラーの初期作品は、同時代の日本の作家たちに大きな影響を与えましたが、本展では、芸術家村ヴォルプスヴェーデに集まった3人の仲間たち/フリッツ・オーヴァーベック(Fritz Overbeck 1869〜1909年)、フリッツ・マッケンゼン(Fritz
Mackensen 1866〜1953年)、ハンス・アム・エンデ(Hans am Ende 1864〜1918年)の銅版画と、同時代の日本の作家竹久夢二、恩地孝四郎らの版画作品を紹介します。
「ユーゲント・シュティール」とは、ドイツ圏の世紀末芸術の傾向を総称する用語で、フランス・ベルギーのアール・ヌーヴォーに対応します。1896年にミュンヘンで刊行されたイラストの多い美術誌『ユーゲント』に由来し、フランスのアール・ヌーヴォーの影響が見られるイラストから「ユーゲント・シュティール」(ユーゲント風)という言葉が生まれ、ミュンヘンやベルリンを中心とした若い芸術家による芸術運動の傾向を指して「ユーゲント・シュティール」と呼ぶようになりました。
■ハインリッヒ・フォーゲラー Heinrich Vogeler 1872年ブレーメン生まれ。1894年からヴォルプスヴェーデに定住する。自然を舞台とした童話のような世界を装飾的に創造し、その銅版画は1910年に日本にいち早く紹介され、文芸雑誌『白樺』に特集が組まれ、表紙や裏表紙、扉を飾りました。第一次世界大戦には志願兵としてドイツ軍に参加し、ソ連のスパイなどの防諜を行ううちに社会主義理論に同調、以降、戦争や社会情勢の悲惨さを象った表現主義的手法を取り入れた作風へと変化します。やがてソ連にわたり、1942年プロレタリアートの画家・運動家としてソ連カザフスタンで生涯を閉じました。 <Heinrich VOGELER and his contemporary artists">List 2008.04.04〜04.19
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