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建築を訪ねて

Japanorama. A new vision on art since 1970
スタッフS
2017年10月

スタッフSの海外ネットサーフィン
No.56「Japanorama. A new vision on art since 1970」


  読者の皆様こんにちわ。多少涼しくなったかと思えば執拗にぶり返してきた熱気もようやくなりを潜め、秋とはなんぞやと言わんばかりに急に冬めいて行く今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。周りがジャケットやコートを着ていても、自分だけは袖捲りのシャツ一枚で相も変わらず季節感がないこと甚だしいスタッフSこと新澤です。

  今回の記事では現在フランスのポンピドゥ・センター・メスで開催されている「Japan-ness. Architecture and urbanism in Japan since 1945(ジャパンネス、日本近現代建築展にみられる建築家によるドローイングの変遷)」をネタにさせていただこうと考えていたのですが、既に二週間前に同展覧会のカタログにも寄稿され、オープニングにも出席された建築家の今村創平さんが事細かに記事を書いてくださっているため、先週末から開催しているもう一つの日本関連の展覧会を、ポンピドゥ・メスと合わせてご紹介させていただきます。



  ポンピドゥ・センター・メスは2010年にルクセンブルグとドイツにほど近い、ロレーヌ地方のメスにオープンした美術館です。その笠のようなユニークな外見や、雨水を貯めて庭で再利用するなどエコロジーを意識したデザインは、建築家・坂茂とジャン・ド・ガスティーヌの日仏共同設計によるもの。
  名前の通りポンピドゥ・センターの分館であるこの美術館は、パリの本館より優先的に作品を都合してもらえる特権を有しており、併設の劇場やホールではショーや講演会、映画上映、コンサートなども定期的に行われ、現代美術の拠点として地方都市へ文化や経済を分散させるプロジェクトの成功例として評価されています。


 
 このポンピドゥ・センター・メスで今月20日(金)から来年の年3月5日(月)まで開催中なのが「Japanorama. A new vision on art since 1970(ジャパノラマ 1970年以降の新しい日本のアート)」。同時開催中の「Japan-ness. Architecture and urbanism in Japan since 1945」と同じく、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)との共催で、東京都現代美術館参事・長谷川祐子氏をキュレーターに、約100人・組の作家による350点あまりの作品を展示する大展覧会です。
  展覧会は1970年の大阪万博以降、戦後の欧米影響から自由となった日本の芸術、視覚美術を概観的に俯瞰することをテーマとしており、1995年の阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件、2011年の東日本大震災等、各時代の出来事に合わせて変遷してきた日本美術の流れを各時代の作品を通してみる事が出来ます。
  ときの忘れものの取り扱い作家である赤瀬川源平草間彌生田中敦子横尾忠則の作品も出品されており、もの派や日本概念派等のムーブメントを個別に見るのではなく、70年代以降の日本美術史におけるそれぞれの立ち位置を俯瞰できる貴重な企画です。

(しんざわ ゆう)

ポンピドゥ・センター・メス展覧会公式サイト(英文)

国際交流基金展覧会紹介ページ



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