スタッフSの植田実×今村創平ギャラリートーク・レポート
読者の皆様こんにちは、当初は3連続更新を謳っておきながら、あれよあれよと掲載間隔が伸びに伸び、結局自分の連載枠である26日の記事を乗っ取る羽目になってしまいました、スタッフSこと新澤です。
通常26日の記事では海外のイベントを紹介しているのですが、今回は11月16日に開催した、建築家の今村創平先生と建築評論家の植田実先生という豪華コンビによるギャラリートーク・レポートを送らせていただきます。
今村創平先生(奥)と植田実先生(手前)
お二人には当ブログでも記事を書いていただいています。
今回のギャラリートークでは、現在ポンピドー・センター・メスで開催されている建築展「ジャパン-ネス Japan-ness 1945年以降の日本の建築と都市計画」についてお話いただきました。
最初のお話は展覧会の開催地であるポンピドー・センター・メスについて。
権威というかブランドに弱い日本人からしてみると、まずポンピドー・センターと聞いて「おお!」と思い、次いでその後ろに付いているメスに「んん?」となり、それが地方の分館と分かると「えぇー…」となりますが、それは了見の狭い見方。ドイツ国境に近いこの地方は古くから各地への交通の交点として発展しており、この地で展覧会が開かれるということは、すなわちフランスだけではなく、ヨーロッパ全体へ向けて日本文化が発信されているということだそうで。
メス駅外観。
全幅300m以上、時計塔は高さ40mもある堂々たる建築物で、TVGも停車する主要駅です。
ちなみにこの土地はドイツ領であったこともあり、この駅舎も建築様式はドイツ風。他にも仏独入り混じっているのがこの地方の特徴のようです。
「Japan-ness」以外にも、先月の連載記事で紹介した「Japanorama」が現在開催されていますが、こうした日本について包括的な企画展をポンピドー・センターが行うのは初めてではなく、1988年にパリで日本のアバンギャルドを取り扱った企画展が既に開催されてことがあり、今回の企画展はその続きという意味合いもあるとのことです。
上記の美術館の立地についてや展示内容について、今村先生には大量のスライドをご用意いただき、お話の間に次々とお見せいただきました。以下にその一部をご紹介します。
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トーク終了後の記念写真。
今展覧会については、今村先生に寄稿いただいた記事が10月14日のブログに掲載されています。是非合わせてお読みください。
今年も残すところあと5日。このような文章にお付き合いいただいた上で書くのもどうかと思いますが、どうぞよいお年をお迎えください。
(しんざわ ゆう)
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