ジョセフ・コーネル

Joseph CORNELL

アメリカの作家、彫刻家。アッサンブラージュの先駆者にして第一人者。シュルレアリスムに影響を受け、アバンギャルドの実験映像制作も行った。1903年にニューヨークで生まれる。マサチューセッツ・フィリップスアカデミーの1921年度クラス（卒業はしていない）に通った以外は、人生の大半をニューヨーク周辺で過ごした。コーネルは人見知りが激しく、結果孤立し、独学で作家として成長した。異性に興味がなかったわけではなく、女優ローレン・バコールに恋をしたが、シャイな性格ゆえ叶わなかった。しかし、女性と話すのは好きで、多数のバレリーナと親交があったが、奇特な性格ゆえ交際には発展しなかった。

一方で、草間弥生とは親友で、彼女に捧げた作品を複数発表している。コーネルは世に評価された作家となったが、変わらずに注目されることを避けた。50年代から60年代にかけては家族の面倒を看るためにアサンブラージュの箱の制作数を減らし、若年のアシスタント（学生、作家問わず）を雇って作品の材料の調達や制作に従事させた。この頃になるとコーネルはコラージュの制作に集中しており、ルディ・バッカードやスタン・ブラッカージ、ラリー・ジョーダン等の映像作家とのコラボレーションを手掛けるようになった。1972年、69歳の誕生日から数日後に心臓の病で亡くなった。