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 優れた同時代作家の紹介と、歴史の彼方に忘れ去られた作品の発掘を目指す、オリジナル版画入り大型美術誌


 

◆『版画掌誌ときの忘れもの第5号 ジョナス・メカス/日和崎尊夫』
  2005年11月11日刊行



 同時代の優れた作家と、時の彼方に忘れ去られた作家・作品を紹介するオリジナル版画入り『版画掌誌ときの忘れもの』は第4号以来、4年もあいだが空いてしまいました。お詫びするとともに、第5号のご購読を心よりお願い申し上げます。

特集1・ジョナス・メカス=前衛映画のパイオニアとして82歳をこえる今も旺盛な制作を繰り広げ、ときの忘れものの個展に9年ぶりに来日されたメカスさんですが、版画掌誌 のために写真作品2点とシルクスクリーン1点を制作して下さいました。版画掌誌では 初めての写真です。今年はヴェネツィアビエンナーレに出品、来年はロンドン・テート ギャラリーで個展が予定され、世界的に評価の高騰しているメカスさんのオリジナル・ プリントを廉価で入手できるチャンスです。
テキストはメカスさんが「わたしたちはど こにいるのか」と題した1966年の講演録(単行本未収録)を寄せて下さり、さらに90年のソ連からの独立回復運動を率い、リトアニア初代大統領になったランズベルギスさんが「メカス マチューナス フルクサス」というエッセイを寄稿して下さいました。えっなんで政治家が?とお思いでしょうが、ランズベルギスさんはメカスさんの古くからの友人で、フルクサスにも参加した作曲家であり、あの名作「リトアニアへの旅の追憶」のバックでピアノ演奏していた方です(皆さん、知っていました?)。

特集2・日和崎尊夫=物故作家は今まで後摺りを挿入していましたが、今回は生前に摺られた「たがねの花」「殖」の2点をA版・B版にともに挿入できました。
特に自筆サイン入り「たがねの花」は当時175部制作されましたが、うち70部が保存されていました。当時売れなかったおかげで眠っていたわけですが、いかに私たちが商売下手だったかわかりますね。わが師Uさんによれば「本物は20年たてば必ず売れる」そうですから20年後の市場への帰還を皆さんのご注文で祝ってあげていただければ、版元冥利につきます。そんなわけで、第5号は限定70部となりました。
 テキストは「廃墟の美学」や「廃墟大全」で知られる國学院大学教授・谷川渥先生が版 にこだわった作家について「星と薔薇」と題し、丁寧に論じて下さいました。また現代 版画センターの機関誌(1978年37号)に寄せた日和崎先生のヨーロッパ留学時の回想も再録しました。

版画掌誌に収録したオリジナル作品(写真、版画)は下記の通りです。




 版画掌誌A版-A(15部、メカス2点+日和崎2点、計4点入り/2005年刊行)

※画像をクリックすると作品詳細をご覧いただけます。



 版画掌誌A版-B(20部、メカス2点+日和崎2点、計4点入り/2005年刊行)

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 版画掌誌B版 (35部、メカス1点+日和崎2点、計3点入り/2005年刊行)

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版画掌誌C版 (300部、日和崎1点入り/2005年刊行)
挿入作品=日和崎の刷込みサイン入り木口木版画「殖」(レゾネNo.337)

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版画掌誌『ときの忘れもの』第1号
版画掌誌『ときの忘れもの』第2号
版画掌誌『ときの忘れもの』第3号
版画掌誌『ときの忘れもの』第4号
版画掌誌『ときの忘れもの』第5号
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