美術展のおこぼれ 建築の編集者・植田実さんに専門外の美術について好き勝手に書いていただく「美術展のおこぼれ」が始まりました。 伝説の建築雑誌の創刊編集長として植田実さんの名を知る人も多いでしょう。今も「住まいの図書館出版局」の編集長として活躍する傍ら、大学で教え、絵本やコミックにはやたら詳しく、コレクターでもあり、2010年は写真家としても個展デビューを飾りました。 その合間を縫って年間150回くらいは美術展(美術館)に行くといいますからその記録をぜひ書いてくださいとお願いした次第です。どうぞお楽しみください。 また、現在ときの忘れものブログにて「植田実のエッセイ/生きているTATEMONO 松本竣介を読む」も連載中です。 ときの忘れものが他のギャラリーと大きく異なっているのは、現代版画センターの時代からずっと建築家の作品(ドローイング、版画)を扱ってきたことです。 ル・コルビュジエ、ピラネージ、マイケル・グレイヴス、ダクラス・ダーデンなどの作品を紹介するだけではなく、版元として磯崎新、安藤忠雄、石山修武の日本を代表する建築家の版画作品のほとんどをエディションして来ました。 画廊主が建築好きということもありますが、これらの優れた建築家を選ぶにあたっては、1970年代から30年近く顧問的存在として、植田実さんという名伯楽に教えを乞い、企画・編集をお願いしてきました。 植田実さんの存在を最初に教えて下さったのは磯崎新先生でした。30年前、建築に関して素人の私が突然、磯崎新先生に「版画をつくってくれ」と頼みに行ったのですが、いくらなんでも心もとないと思われたのでしょう、「植田実という美術に造詣の深い優れた編集者がいる」と紹介して下さったのです。 以来、私たちが関わる建築展(例えば1989年の「エッフェル塔100年記念展」)や、建築家の画文集(例えば磯崎新・連刊画文集『栖十二』)の監修、企画はいつも植田実さんにお願いして来ました。つい最近、2005年10月に開催した「弘前・前川國男建築ツアー」のように温泉巡りをかねた建築ツアーにもナビゲーターとして参加していただいております。 ときの忘れものの目下の最大プロジェクトである磯崎新連刊画文集《百二十の見えない都市》の企画・編集ももちろん植田実さんです。 植田実さんは、建築だけではなく、詩やコミックの分野でもさまざまな仕事をされており、名装幀家でもあります。 このコーナーでは、植田実さんが今までにつくってこられた「本」を紹介して行きたいと思っています。えっと驚かれるような本もたくさんあります。今日も日本全国、建築行脚を繰り広げている超多忙な身、はたして一気に進むかどうか。どんなペースになるかわかりませんが、じっくり一冊づつ、お楽しみ下さい。 植田実のページへ |
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