ときの忘れもの 今月のお勧め
■2005年08月19日(金)  新着作品のご紹介〜内間安王星の銅版作品
grp0819183028.JPG 400×497 39Kときの忘れものでは、8月19日より内間安王星(あんせい)の木版、銅版、水彩作品21点を集めた「内間安王星展」を開催中です。今回は、出展作品のひとつである銅版作品「ウエストチェスター」をご紹介いたします。画廊にもぜひ足をお運びください。

作家名    内間安王星
作品名    ウエストチェスター(NOVEMBER)
制作年    1982年
技法      銅版
作品サイズ  15×10cm
限定部数    104部
サイン      鉛筆サイン
作品の状態  良好、額付

◆作家の紹介/ 内間安王星(うちま あんせい)1921年アメリカ生れ。1940年父母の国日本に留学。早稲田大学で建築を学ぶ。戦後、創作版画の恩地孝四郎に巡り逢い抽象木版に志す。1955年東京・養清堂画廊で初個展。1960年帰米、以降ニューヨーク在住。1962,70年グッゲンハイム・フェローシップ版画部門で受賞。1985年サラ・ローレンス大学名誉教授。
メトロポリタン美術館、ホイットニー美術館、シカゴ美術館、アムステルダム国立美術館、東京国立近代美術館などが作品を収蔵。2000年5月9日永逝(79歳)。

◆作品のワンポイント/この作品は、木版ではなく銅版ですが、面で捉えて表現する内間先生の特徴がメディアが変わっても良く出ています。
長い闘病生活を経て2000年5月に内間先生が79歳の生涯を終えられてから5年が過ぎました。
日本とアメリカ、二つの祖国の掛け橋となり、戦前戦後の苦難な時代を持ち前の知性と明るさで生き抜き、素晴らしい作品を残した作家を、どうして日本はもっと評価しないのだろうか、非力な貧乏画商は悔しくてなりません。
伝統木版にモダンな色彩感覚を吹き込み、恩地孝四郎の切り開いた版画の可能性を最もよく受け継いだのが内間先生であったと、私は確信しています。

■2005年08月05日(金)  新着作品のご紹介〜元永定正のシルクスクリーン
grp0805160725.JPG 400×491 54K今週は、具体美術協会などで活躍し、いまなお現役で活動している元永定正のシルクスクリーン作品をご紹介いたします。

作家名    元永定正
作品名    またぐ
制作年    1979年
技法      シルクスクリーン
作品サイズ  27.5×22cm
限定部数    350部
サイン      鉛筆サイン
作品の状態  良好、額付
価格     通販ショップをご覧下さい。

◆作家の紹介/元永定正(もとなが さだまさ)は、1922年(大正11)三重県生まれ、県立上野商業学校卒。さまざまな職業を転々とするが、55年関西を拠点にする具体美術協会に参加、吉原治良に師事する。「誰も人のやらないことをやる」という吉原の教えに目覚めて抽象画を描き始める。64年現代日本美術展で受賞。各種国際展で活躍。83年日本芸術大賞を受賞し、名実共に日本を代表する抽象画家としての地位を確立した。「僕は知性派じゃなく、アホ派です」と韜晦しつつ、80歳をこえ、ますますパワーあふれる制作を続けている。

◆作品のワンポイント/おなじみの元永定正のシルクスクリーンですが、少し大きめの作品です。モノクロを基調とした中に、オレンジ色のユーモラスな形がワンポイントになっていて、癒し系の元祖ともいえます。

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