■2009年02月17日(火)
若林奮「UNDERWOOD-4」
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| 「UNDERWOOD-4」 1989年 リトグラフ 100.0×78.5cm Ed.30 サインあり ※レゾネNo.231
自然への深い思索と想像力によって、空間概念を根本的に問い直し、独自の存在感のある作品を生み、日本現代彫刻の一つの到達点を示した若林奮。 若林奮は、1960年代に鉄を素材として彫刻制作を始め、銅、石、木、鉛、硫黄と様々な素材を手がけて、若林が見るこの世界のヴィジョンを私たちに示してきました。そして、彫刻と並行して生涯に700点近い版画を制作しました。それは謄写版、木版、銅版、リトグラフ、シルクスクリーンなど、あらゆる版画技法を網羅し、彫刻として制作した焼きなまし銅板を刷るという独特の技法も展開しています。今回ご紹介するのは、53歳の頃制作した限定30部の大判のリトグラフです。
◆若林奮 Isamu WAKABAYASHI(1936-2003) 1936年東京生まれ。59年東京芸術大学卒業。62年二科展で金賞。67年第2回現代日本彫刻展で受賞。80,86年ヴェネツィア・ビエンナーレに出品。87年東京国立近代美術館・京都国立近代美術館で[今日の作家 若林奮展]を開催。96年中原悌二郎賞受賞。99年多摩美術大学教授。鉄や銅、鉛などの素材を使い、深い自然観に基づく思索的な作品を制作した。2003年芸術選奨文部科学大臣賞受賞。 | | |