ときの忘れもの 今月のお勧め
■2013年02月28日(木)  ハ・ミョンウン「MINI series(11)」
ha_23_MINIseries.jpg 420×600 169Kハ・ミョンウン 河明殷
「MINI series(11)」
2011年
Foamex acrylic
22.0x15.0x3.1cm
サインあり

ハ・ミョンウン(1980年生まれ)は韓国で活躍する作家で、一昨年、ソウルで彼女の作品に出会い、熱烈なアプローチの末、昨年11月に個展を開催しました(会期:2012年11月2日〜11月10日)。
彼女の作品は、フランク・ステラの作風に影響を受け、画面の平面性を維持しながらも彫刻のような造形性を持つ形態を試みています。
韓国の会社のトップが数十億ウォンのリキテンスタインの絵を賄賂として贈ったという「ロビー事件」をきっかけに、消費時代である現世代を表現している代表的な芸術がポップアートだと考え、リキテンスタインやアンディー・ウォーホルなどの名画を21世紀の視点と嗜好に合うよう、さまざまな素材のオブジェへと再解釈し、新しい名画をつくり出しています。


ハ・ミョンウン(河明殷) HA Myoung-eun
韓国の若い世代を代表する女性アーティスト。20世紀のポップアートを用いて、さまざまな素材のオブジェへと再解釈して、独自の作品を作る。2011年ソンシン女子大学一般大学院西洋画科卒業。
主な個展:2009年「A master piece of painting Preznt展」ギャラリーS101(ソンシン女子大学)、2011年「A master piece BRUSH」Gana Art Wilギャラリー(ソウル)。その他グループ展、団体展多数。受賞歴:2010年マノフィン新進作家公募優秀賞、2011年ギャラリードール 選定作家。

■2013年02月20日(水)  瑛九「声」
qei_koe.JPG 600×522 93K瑛九
「声」
1937年頃
フォトコラージュ
29.5×47.0cm

24歳の青年・杉田秀夫は1936年(昭和11)1月宮崎から上京し、持参した印画紙作品(フォトデッサンと命名)を久保貞次郎、長谷川三郎、外山卯三郎らに認められ、瑛九としてデビューを飾ります。
フォトデッサンやコラージュを多数制作し、前衛画家として注目を集めました。
初期のコラージュ作品については「傷ましき顔」「眼」等がありますが、今回紹介した「声」も同じ旧蔵者から出たものです。

瑛九 Ei-Q(1911-1960)
1911年宮崎生まれ。本名・杉田秀夫。15歳で『アトリヱ』『みづゑ』など美術雑誌に評論を執筆。36年フォトデッサン作品集『眠りの理由』を刊行。37年自由美術家協会創立に参加。既成の画壇や公募団体を批判し、51年デモクラート美術家協会を創立。靉嘔池田満寿夫磯辺行久河原温細江英公ら若い作家たちに大きな影響を与えた。油彩、フォトデッサン、版画などに挑み、独自の世界を生み出す。60年48歳で永逝。

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