■2010年06月20日(日)
小野隆生「夏の日の影の断片」(3点組)
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| 小野隆生 「夏の日の影の断片」(三点セット) 1991年 油彩テンペラ・ボード サイズ:帽子/14.0x38.5cm、ベレッタ/25.5x31.0cm、靴/22.5x42.5cm サインあり
この作品は、帽子と拳銃(ベレッタ)と靴の三点セットですが、1991年の個展で発表されたときは帽子と靴の二点セットでした。それに後から拳銃が加えられて三点になったようです。この三つのモチーフは、小野隆生の作品に繰り返し出てきます。小野先生は、ひじょうに身だしなみに気を使う方で、特に靴はいつもピカピカですし、帽子を被った姿はダンディで、着こなしが自然でいやみがありません。それだけ、身に付けるものへのこだわりがあり、それらは、単にその物であるだけでなく、それらを身に付ける人物のポートレートでもあるのです。また、拳銃は、他の人との関係性を物語るものとして存在しているのではないかと思われます。1990年代に集中して制作された切り抜きボードの連作の初期作品です。この機会にコレクションにお加えください。
◆小野隆生 Takao ONO(1950-) 1950年岩手県生まれ。71年渡伊、以来イタリアに在住。国立ローマ美術学校・フィレンツェ美術学校・国立ローマ中央修復研究所絵画科で学ぶ。77〜85年イタリア各地の教会壁画や美術館収蔵作品の修復に携わる。76年銀座・現代画廊で初個展、銀座・G池田美術、盛岡・MORIOKA第一画廊、ときの忘れもの他で個展。資生堂ギャラリー[椿会展]に出品。テンペラ画手法による肖像画を一貫して制作している。 | | |